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ベートーヴェンは、ピアノの弟子でもあり恋人でもあった令嬢ジュリエッタのためにピアノソナタを作曲しています。二人の間には14の年齢差、さらには決定的な身分の差があったのでした。「あなたを愛している」と抱きつくジュリエッタに向けて無言で「月光のソナタ」を弾くベートヴェンの姿は、幼いころ読んだ伝記マンガの中でも特に印象的でした。しかしこのエピソードが私の中で強く印象付けられたのは、ただエピソードの魅力によるものでなく、少なからず私の誤解も影響してのことなのです。
当時の私は「ソナタ」のことを日本語の「そなた(=あなた)」の意味であると、解釈していたのでありました。(それが誤りであると気付いたのは、冬のソナタが世の女性に流行し始めたころだったと記憶しています)決して明るみにしてはいけない恋、その恋人を月光になぞらえる奥ゆかしさに感動していたあの頃は、私にとって、無知故の過ちだったとすぐには切り捨てられぬ思い出となっています。
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