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アリスは、ある『理想的な合わせ鏡』について、あれこれ思いを巡らせました。
「光をまるごと反射して、かといって、この長く美しい髪の毛を、まったく映さない鏡と鏡。それも、誰も文句のつけようのない、真正面を向いた鏡と鏡!これなら、鏡の奥の奥へと入っていって、そのうち私の体も小さくなって、いつか、鏡の国へと出られるかしら。」
Down...down...down...
「随分歩いてきたけれど、もう、元の世界がどの鏡の間にあるのか、わからなくなってしまったわ。」
歩き疲れたアリスは、鏡の縁にもたれて座り、一休みをしていました。すると、赤いドレスに身を包んだ女王様が、アリスの座っていた鏡の中から現れて、奥の鏡へと走り去っていきました。慌ててアリスも追いかけます。
「あなたも鏡の国へ行きたいの?」
「"行く"だって?私はどこへも行かないさ」
「じゃあなぜ、あなたはそんなに必死に走っているの?」
「鏡が結んでいるのは光、光が結んでいるのは像、像が結んでいるのは瞳。そう、その場にとどまるためにはね、全速力で走り続けなければならないんだよ。」
理想的な合わせ鏡、そのいちばん奥にあるのは、自分の眼です。
「光をまるごと反射して、かといって、この長く美しい髪の毛を、まったく映さない鏡と鏡。それも、誰も文句のつけようのない、真正面を向いた鏡と鏡!これなら、鏡の奥の奥へと入っていって、そのうち私の体も小さくなって、いつか、鏡の国へと出られるかしら。」
Down...down...down...
「随分歩いてきたけれど、もう、元の世界がどの鏡の間にあるのか、わからなくなってしまったわ。」
歩き疲れたアリスは、鏡の縁にもたれて座り、一休みをしていました。すると、赤いドレスに身を包んだ女王様が、アリスの座っていた鏡の中から現れて、奥の鏡へと走り去っていきました。慌ててアリスも追いかけます。
「あなたも鏡の国へ行きたいの?」
「"行く"だって?私はどこへも行かないさ」
「じゃあなぜ、あなたはそんなに必死に走っているの?」
「鏡が結んでいるのは光、光が結んでいるのは像、像が結んでいるのは瞳。そう、その場にとどまるためにはね、全速力で走り続けなければならないんだよ。」
理想的な合わせ鏡、そのいちばん奥にあるのは、自分の眼です。
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